助産師の私が見てる日常は、ひとの ” 非日常 ”

助産師 赤ちゃんの足
子育て

助産師の仕事は
いろいろありますが

他の人にはできない

メインの仕事は
やはりお産の介助です。

病院内の決まりごと。それは一体、誰のため??

病院で働いていると
病院の決まりごと として
出産の瞬間は医師をコール しますが

正常な経過なら
助産師だけで介助しても
なんら問題はありません。

お産の場面で
医師は産婦さんと
ほとんど かかわりません。

私たち助産師は
ずっと産婦さんのそばで
経過をみていますが

医師の中には
その経過全体ではなく

見に来た一場面
(その経過全体のある一点)

だけをみて
「お産が進まない」
と言って

医療介入しようとする医師がいて

同じお産の進行をみていても
全く視点がちがうことに
驚きます。

(ずっと経過を見ているのは助産師です。)

現代医療は問題に焦点をあて、それを解決するために介入していく ”問題解決志向”

対して助産師は

人がもともと持っている力を
さらに引きだすために介入していく

” ウェルネス志向 ” の教育を
受けてきています。

私はその考えかたが
とても好きです。

そして私は

ひとは基本的には
ひとりで産めるはず

そう思ってます。

だって、わたしたちは
他の動物となんら変わりないから。

動物はみんな
自分で産んでいます。

人間だけできないわけがないじゃないか。

なので
私のスタンスとしては

ただ、側にいる。

だからと言って
側にいるだけで何もしてない
わけではありません。

お産がスムーズに進行しているか

そうじゃない場合は何が進行を
妨げているのかを
注意深くみています。

なんとなく側にいながら。

助産師はどんなことを見ているのか

お産の始まりは
大体電話がかかってきますが

産婦さんと話していると
大体今の進み具合がわかるし

病院に来たときの顔を見た時点でも
なんとなく今すぐ生まれるか
そうじゃないかわかります。

診察(内診)では

子宮の入り口の
開き具合や厚さ、硬さ、向き

赤ちゃんの頭の下がり具合
赤ちゃんの頭の向き
(頭蓋骨の縫合から向きをみる)

などをみます。

内診をしなくても
産婦さんの様子をみているだけで

大体これくらいの進み具合かなー
と予測ができます。

近年、陣痛アプリを使う人が多いですが・・・

アプリに入力できている間は
まず生まれません。

声が出てきたり
汗がでてきたり

話しかけても
答えてくれなくなってくると
いい感じだなと思います。

あとはモニターをつけて
赤ちゃんが元気かどうかもみたりします。

赤ちゃんの向きがよくなければ、
こっちを向いてみようとか
あっちを向いてみようとか
声をかけます。

緊張してると
身体がかたくなり
お産がすすみにくいので

できるだけ側にいて
身体に触れています。

中には触れられたくない人もいるので、
そこはケースバイケースですが。

そんなことを
産婦さんの腰をさすりながら
みています。

お産は私の日常だけど、ひとの ”非日常”

一人ひとり違って、個性があって面白い

  • 静かに産む人
  • 叫ぶ人
  • 泣く人
  • 怒る人
  • 笑う人

私も2回出産していますが
もう陣痛がどんなだったか
忘れてしまいました。

ちなみに私の場合

1人目は静かに産む
2人目は叫びながら産む
でした。

毎回同じかと思い

私は静かに産む人だと
思っていましたが

そうではありませんでした。

産婦さんたちをみながら

いつももう1回くらい
体験してみたかったなー
と思っています。

みんなの非日常が
私の日常です。

宮﨑あきこ

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助産師 クラニオセイクラルセラピスト (頭蓋仙骨療法師) 千葉県北西部在住 太陽:射手座 月:乙女座 長男の出産を機に、カメラマンから助産師へ。 ベテラン助...

プロフィール
  1. Rinko

    泣く人、は痛いから分かるけど、静かに産む、怒る人、笑う人って面白いですね。

    • 宮﨑あきこ

      本当に十人十色。百人百色。
      同じ人でも1人目と2人目でもちがう。
      面白いです!

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