客観視のない「応諾」の危うさ… ヨガを通じてインド哲学を学び、ヨガ講師となった今、思うこと

インド(著者撮影)
ヨガ

【応諾】
人の頼みや申し込みをそのまま引き受けること。承諾。

最近

色んな事がおもしろいです

特に何か衝撃的な出来事が

ある訳ではないのですが

日々の気づきが

ホント!おもしろい

初めまして、野中ソーマ由美です。2008年、ヨガネーム「Soma(ソーマ)」を拝命しました。

私は

「インド哲学が好きです」

と公言しておりますが

【全て聖典通りに生きる】

 とか

【100%信頼を置いて疑わない】

ということではございません

聖典の言葉を

額面通りに受け取るのではなく

自分の頭で考え

本質を見出し

気づきを得る

そのことに

喜びを感じているのです

インド哲学は、六派哲学

インド哲学は六派哲学と言われ

6つの種類があり

聖典も色々あります

1:サーンキヤ学派
この世は全て「プルシャ(魂、精神)」と「プラクリティ(本質、物質)」という2つの原理でできている(二元論)

2:ヨーガ学派
サーンキヤ学派の世界の成り立ちである「プルシャ」と「プラクリティ」の独存を目指し、心の平安を得る

3:ヴェーダンタ学派

ブラフマン(宇宙を支配する原理)とこの世界を統合していく。
「梵我一如」ぼんがいちにょ
永遠の至福に到達しようとする思想(一元論・不二一元論)

4:ミーマーンサ学派

祭儀(神仏を祭る儀式)を正しく行うことが、現世利益へと導く

5:ヴァイシェーシカ学派

自然分析系
(自然哲学とみなされることも)

6:ニヤーヤ学派

誤った認識が苦の原因である。理論、論理的考察による解脱を目指す(インド論理学)

※ヨガでは主に 1. 2. 3

そこから生まれた行法の

・カルマヨガ
「行為」のヨガ … 結果を気にせずに今目の前にある行為に集中する

・バクティーヨガ
「愛と信仰」のヨガ … 大いなる存在への信仰、恐れを知らない愛

・ギャーナヨガ
「知識」のヨガ … 聖典を学んでいく

について

書かれている

『バガヴァッド・ギーター』
上村 勝彦 (翻訳) 岩波文庫 – 1992/3/16
(参照:楽天ブックス)

本日は

これについてのお話

『バガヴァッド・ギーター』とは

「二極の対立」や

「今目の前にあることに集中」など

ヨガではお馴染みの内容

でも

じつはこれ

敵軍を目の前にした戦士

アルジュナ(※1)が

その敵軍の中にたくさんの身内をみつけ

「俺は戦いを放棄する」

と、逃げ腰のところに

クリシュナ(※2)が現れ

「お前は戦士なのだから

 その戦士であることを全うしろ

 目の前にあることを粛々と行うのだ」

と、説き

アルジュナの戦意を復活させる

というお話しなのです

アルジュナ(※1)
古代インドの叙事詩『マハーバーラタ』に登場する主人公のひとり
クリシュナ(※2)
ヒンドゥー教で最も人気があり、広い地域で信仰されている神の一柱 
クリシュナ(著者撮影:インドにて)

そう

上辺の

上っ面だけで

知識を得ていると

そら恐ろしい…

というお話

これが、カルマヨガなのだ

クリシュナ(神様)を信仰し

信じて戦え

というのは

とても恐ろしい側面を

持っている

ということを

ヨガを扱う渦中にいる人間でも

忘れがちのような・・・

ブラック企業のような要素が満載

だから

1995年、あの事件があった訳で・・・

恐怖心をあおるのではなく

そういう側面があるものを

我々は扱っているんだ

ということを

もう一度

伝える側も

学ぶ側も

認識しておくことが必要だと思います

客観視のない「応諾」の危うさ

【応諾】
人の頼みや申し込みをそのまま引き受けること。承諾。

まず自分自身を客観視して

色んな角度から

色眼鏡をかけずに

周囲のことも客観視する

それができてからの

応諾でないと

ただの支配だと思うんです

だから

断るという選択もあっていい

「バガヴァッド・ギーター第18章30」の教え

・活動とその停止

・行うべきこと、行うべきでないこと

・危険と安全

・束縛と解脱を知る知性は、純粋な知性である

(バガヴァッド・ギーター第18章30)

ちゃんと書いてあるしね

聖典を学ぶときは

「訳」なのか「解説」なのか見極めて

「解説」には

その人の思いや解釈が

ふんだんに織り込んであるので

鵜呑みにせず

これまた

客観的にみることが重要なんです

その応諾は !?

断ったら

嫌われるかも

とか

断ったら

二度と声かけてくれないかも

とか

判断をするのが面倒だから

と、

思考をストップさせての応諾

なのか

今一度、客観視してからの応諾

でも遅くはない

ヨガを通じて

インド哲学を学び

ヨガ講師となった今

そんなふうに思う

この頃です

野中ソーマ由美

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ヨガ講師 日本すこやかヨガ協会 代表理事 静岡県東部在住 太陽:蠍座 月:牡牛座 この世は作り笑顔の世界。幸せなんてありゃしない。 冷めた心で暴飲暴食し、肥...

プロフィール
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